「欧米と比べて、日本の物価は高い」といわれているが、本当にそうだろうか? 確かに米などの食品や、タクシー代、ガソリン代などは、日本の方が割高である。しかし、日用品・トイレタリー商品を見ると、日本の方が安い商品も多い。 米国の量販店やネットショップの価格を調べてみると、それがよく分かる。ティッシュペーパーをはじめ、石けん、洗濯用洗剤、台所用洗剤、シャンプーなどは、同一ブランドでも日本の方が安価なものが多い。例えば、「クリネックスティシュー」は、アメリカでは1箱220枚(110組)入りでも1.15ドル(日本円換算でおよそ105円)するが、日本では1箱360枚(180組)入りを60円未満の価格で販売する店もある。ちなみにヨーロッパではさらに高価となる。 なぜこのような価格差が生じるのか? それは、日本の流通業が努力しているからにほかならない。モノ作りにおける技術力の高さはもちろん、卸の絶え間