ゴールデンウィークの人の往来とともに、全国的に麻疹(はしか)の感染が広がっている。 3月に台湾から沖縄を訪れた旅行者が感染源とされる今回のはしかは、沖縄県で90人、愛知県で15人など、すでに1都1府9県で100人を超える患者数が報告されている(5月4日時点)。 那覇空港には注意喚起の文書が ©共同通信社 「はしかの特徴は、その感染力の強さです。空気感染、飛沫感染、接触感染などさまざまな感染経路があり、マスクでは防げない。人の体内に入り込むと、免疫を担う全身のリンパ組織を中心に増殖し、強い免疫機能抑制状態を引き起こす。麻疹ウイルスだけでなく、他のウイルスや細菌により合併症を引き起こし、重症化することもあります。死に至るケースはまれですが、先進国でこれほどの感染者が出る国は日本以外にありません」(都内の内科医) はしかは先進国はもちろん南米大陸や中東でも撲滅されている。定期的に流行するのは日本