その破天荒な芸風からは想像もつかない計算された笑いの理論、そして心の葛藤…。今、改めて桂枝雀とは何だったのか、その人間に迫るドキュメンタリー。枝雀が自ら死を選んでから今年で15年。「枝雀」を襲名してから40年が過ぎた。不世出の落語家が、真摯(しんし)に落語を追い求めた姿とは…。 初回放送:2013年11月24日 語り:宮崎美子 「上方落語の爆笑王」といわれた桂枝雀が、1999年4月に亡くなって早や15年。今では、枝雀の高座をナマで見た人も少なくなったが、その存在は忘れ去られていくどころか、逆に大きな注目を集めている。大きな要因の1つは、若者に人気の芸人たちがこぞって枝雀へのリスペクトを表明していること。その代表が松本人志、千原ジュニア。彼らの発言によって、これまで落語の評論家やファンの間で高い評価を得てきた枝雀の偉大さが再認識されている。芸人の山崎邦正(月亭方正)は、枝雀没後に枝雀落語に傾