ある低分子を添加した飲み水をアルツハイマー病の症状を示すマウスに与えると、このマウスの脳内に沈着したアミロイドベータが分解されることを報告する論文が掲載される。この新知見を臨床応用できるかどうかを明確にし、この新しい治療法の安全性と有効性を評価するには、さらなる研究が必要とされる。 アルツハイマー病の初期の徴候の1つは、患者の脳内に粘着性タンパク質であるアミロイドベータの断片が沈着することだ。アミロイドベータは、凝集して「プラーク」を形成し、脳細胞の損傷に関与している可能性がある。アルツハイマー病の新しい治療法の多くは、こうしたプラークの形成の阻止を試みているが、すでに形成したプラークの除去は難しい。 今回、YoungSoo Kimたちは、8~11匹のマウスからなるグループを対象とした一連の実験を行い、アルツハイマー病の症状を示すマウスの飲み水にEPPSという低分子を添加すると、その脳内に
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