先日、大西つねき氏が「命の選別」にまつわる発言で批判を浴び、れいわ新選組から除籍される騒動があった(記事1・記事2)。問題の発端となった動画と除籍後の記者会見をみる限り、大西氏は概略次のようなことを主張している。 (1) 超高齢化社会では医療・介護に多大な人手を割く必要があるが、「高齢者をちょっとでも長生きさせるため」に「若者たちの時間を使う」のは、有意義とは言えないのではないか。 (2) 延命を無条件に正しいとする風潮が支配的だが、人生の最期に生き甲斐のない病院生活が長々と続くのは、幸福とは言えないのではないか。 (3) 「命の選別」は政治の使命であり、どんな政策も広い意味では命の選別に関わっている。 (4) 選別が必要になる場合は、「自然の摂理」に従って、「もちろん高齢の方から逝ってもらうしかない」。 これらのうち、(1)や(2)のような考え(特に後者)はさして突飛なものでもなく、支持
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