ドイツのテュービンゲン大学の研究で、肥満や過体重のある人が運動を続けると、脳機能を向上できることが明らかになった。そうした人は脳内でインスリン抵抗性が起こりがちだが、運動により改善できるという。 「運動による脳機能の改善のメカニズムを解明できたことは重要です。運動は、ドーパミンが関連する脳領域で、インスリン感受性の増加されます。さらには、気分障害や認知能力の改善にもつながります。運動療法は2型糖尿病を改善するために必須ですが、脳の健康にとってもなくてはならないものです」と、テュービンゲン大学医療心理学・行動神経学研究所の神経内科医であるステファニー クルマン氏は言う。 研究チームは、インスリン抵抗性がみられる、体格指数(BMI)の平均が31の過体重あるいは肥満の成人22人を対象に、ウォーキングやサイクリングなどの運動に8週間取り組んでもらった。 参加者の脳のインスリン感受性を調べるために、