1人の女性が生涯に産む子供の数の推計値である平成20年の合計特殊出生率が、過去最低となった17年の1.26から3年連続で上昇し、前年比0.03ポイント増の1.37となったことが3日、厚生労働省の人口動態統計(概数)で分かった。30代の出生率上昇などが要因だが、出生数自体は横ばいで少子化傾向は続いている。 出生数から死亡数を引いたは自然増減数は、マイナス5万1317人になり、明治32年の統計開始以来、過去最となった。自然減が2年続くのも初めてで、本格的な人口減少社会に入ったことを裏付けた。 20年の出生数は109万1150人で、前年比1332人増。2年ぶりの増加だが、閏(うるう)年だった影響が大きい。通常の年で換算すると1500人程度減り、合計特殊出生率も1.36にとどまった可能性が高い。出産期(15~49歳)の女性が、その数は前年比で22万5000人減ったが、前年と同程度の子供を産んだため