■3年前の06年1月1日にも1秒を加算 同機構が行う元旦の時間調整とはこうだ。1日午前8時59分59秒と同9時00分00秒の間に「8時59分60秒」を挿入する。うるう秒の制度は1972年に始まり、今回で24回目。前回は3年前の06年1月1日に同じく1秒を加算した。 うるう秒が生じるのは、「セシウム原子の規則正しい電磁波を用いた原子時計の時刻(原子時)に対して、地球など天体の動きに基づく時刻(天文時)が遅くなってきているため」(同機構)という。原子時計の時刻は「数十万年に1秒」という精度の高さで世界標準となっているが、現実に存在し、人々が実感する時間は、天体の運行に基づく天文時というわけだ。原子時は1958年に世界標準と定められ、世界に約300台ある原子時計の平均値から、パリにある国際度量衡局が決定するという。日本には同機構に18台がある。 原子時と天文時が一致しないのは、地球の自転速度は月