サラゴス社長 【パリ=国末憲人】フランス語の国際テレビ「TV5MONDE」(本社パリ)のマリークリスティーヌ・サラゴス社長はこのほど朝日新聞記者とのインタビューに応じ、日本向け放送に本格的に乗り出す計画を明らかにした。世界で強まる英語支配に対し、文化の多様性を守る試みだと訴えた。 TV5はこれまで、世界を8地域に分けて放送を展開してきた。日本向けチャンネルは9番目。これまでネット経由や衛星から日本の光ファイバー回線などを通じてアジア向け放送を見ることができたが、9月から同様の方法で日本の生活時間に合わせた番組編成の放送を新たに設けた。12月中に映画やドキュメンタリー番組で日本語字幕をつけるという。 サラゴス社長は「仏語圏文化に親しむのに必ずしも仏語が理解できる必要はない。仏文化への関心が高い日本には以前から注目していた」 今回の計画の背景には、英語による価値観一元化への危機感がある