飲みながら、中堅リーダーの悩みを聞く機会があった。 「先日、人事担当からアンケート結果を見せてもらいましてね。我々に対する若手社員の要望があれこれと載っていたんです。中でも気になったのは、『もっと叱ってほしい』という声なんですよ。これが半数を占めていて驚きました」 叱ると、反発する、落ち込む。彼らは叱られたくないと思っていたのに「意外でした」。 「で、どうするんですか。要望に応えて、ビシビシ叱りますか?」 「迷いますよね」 「若手の本心は、もっと気にかけてほしい、声をかけてほしい、必要な存在だと分からせてほしい、ってとこかな。それを『叱る』の一言に代弁させているんじゃないですか」 この私の説明に、リーダーは首をひねっていた。 アンケートにはこんな声もあったという。「報告したら、リーダーの返答は『あっそう』。アドバイスのひと言ぐらいほしい」 で、「どう思います」と聞いたら、 「うーん、ついや