最も広く利用されている商用Linuxディストリビューションの一つ「Red Hat Enterprise Linux」(RHEL)の新版が登場した。新版のRHEL5には,企業システムや大規模システムでの実用を前提にした最新技術が盛り込まれている。その全貌をPart1とPart2の2回に分けて解説する。 米Red Hat社は商用Linuxディストリビューションの新版「Red Hat Enterprise Linux 5」(以下RHEL5,写真1)を出荷した(関連記事)。現行版のRed Hat Enterprise Linux 4が出荷されたのが2005年2月であり,約2年ぶりの新版だ。2年間に及ぶLinux/オープンソース・ソフトウエア(OSS)の開発成果が反映された製品になる。 2006年末に来日した米Red Hat社上級副社長のTimothy Yeaton氏によれば,RHEL5で特に注目す