フォーサイト POLITICS 緊張の高まるホルムズ海峡。イランは海峡周辺で軍事演習を繰り返している。写真は演習でミサイルを発射したイランの哨戒艇=2012年1月1日【AFP=時事】 ペルシャ湾の唯一の出入り口であるホルムズ海峡。湾内のサウジアラビア、イラク、イランなど湾岸諸国には世界の原油埋蔵量の6割があるとされ、ホルムズ海峡を通って出荷される原油も世界の原油生産量の5分の1にのぼる。その戦略的重要性、エネルギー市場への影響の大きさは言うまでもない。核開発を疑われるイランは、昨年末からの米国が主導する経済制裁の動きに反発、対抗措置としてそのホルムズ海峡の封鎖を声高に主張し始めた。 イランの恫喝を歓迎する声 石油消費国に対する恫喝であり、原油市場は湾岸産油国からの供給減少の可能性を織り込んで、原油価格は1バレル=100ドル前後の水準に上昇、高止まりしている。1978-79年のイラン・イスラ