以前、さる研究会に出ていたときの話。その研究会はわりと高齢の「左」系の人で構成されていた。研究会のテーマも自ずとそっちの方向に行くのだが、それよりも気になったのが、結論がしばしば「新自由主義が悪い」「米国が悪い」というところに落ち着いてしまう点だった。 そりゃ突き詰めていけばそういう話になるのかもしれないのだが、あまりに画一的な流れがどうにも気になった。そこで「何でもかんでも新自由主義のせいにしてしまうのはどうなんですかね」ということを遠回しに言うわけだが、どこまで通じていたかはわからない。 もちろん、このように何でもかんでも特定の要因に還元してしまう発想は「左」の人たちに限った話ではない。何でもかんでも『朝日新聞』が悪いことにしてしまう主張は、靖国参拝を始め、ネットではお馴染みだ。日本の一言論機関にそこまでの影響力があるという見方は『朝日新聞』の中の人にとってもまんざらでもないのかもしれ