経営者にとって、情報システムは頭痛の種になりがちだ。業務に必須だが投資に見合った効果が出るとは限らない。ほかの設備投資に比べて専門的で難解でもある。 野村総合研究所で約20年間勤務した後に、人材派遣大手スタッフサービスのCIO(最高情報責任者)を務め急成長を支えた著者が、ベンダーとユーザー両方の視点から、“システム屋”の思考回路と、上手な付き合い方を説く。 第25回と第26回では、このままでは“システム屋”の給料は下がり続けることと、その事実に対してシステム会社の経営者が有効な手を打っていないことを指摘しました。 この状況で収入を維持するためには、システム会社に勤務する“システム屋”個人が、一定の向上心と勉強量を維持する必要があります。 大きなプロジェクトの一部分を担当している人が、より広い範囲を担当したい、より上流工程を担当したいと思うのは自然であり、おそらく大半のシステム屋の願望でもあ