要点 開発した新触媒は従来よりも低温で高効率にアンモニア合成ができる 現在工業的に広く用いられている鉄触媒と比較して数倍高い活性を持つ 新触媒は反応中に自動的に活性構造が形成(自己組織化)される 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院の細野秀雄教授(元素戦略研究センター長)と原亨和教授、元素戦略研究センターの北野政明准教授らは、バリウムを少量加えたカルシウムアミド[用語1](Ba-Ca(NH2)2)にルテニウムのナノ粒子を固定化した触媒が、300 ℃以下という低温で、従来のルテニウム触媒の100倍高い効率でアンモニアを合成できることを発見しました。この触媒は、工業的に用いられている鉄触媒と比較しても数倍高い触媒性能を示しました。 アンモニアは窒素肥料原料として世界中で膨大な量が生産されており、一方で水素エネルギーキャリア[用語2]としても期待が高まっています。そのため、近年では従来のような
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