最近、ランニング愛好者の間で、タイツを着る人が増えている。市民マラソンの会場では、参加者のほぼ9割が着用し、「短パン生(なま)足」で走ると目立って恥ずかしくなるくらいだ。 筋肉を締める圧縮タイプには、筋肉の無駄な動きをなくし、タイムを向上させる効果があると思われていることもタイツ人気に拍車をかけている。ところが、タイツはタイムの向上や疲労軽減には役立っていないというトホホホな研究が2017年6月1日、米デンバーの米国スポーツ医学会で発表された。 短パンと機能性タイツで走って比較すると ランニング用タイツは、女性の間にランニングブームが広がるにつれ、オシャレの1つとして人気になった。ランニングスカート(ランスカ)の下に、スパッツやレギンスを着たのが始まりだ。やがて、紫外線防止の効用もあって男性にも広がり、筋肉を締めつける「機能性タイツ」をスポーツ用品メーカーが出し始めた。関節や筋肉をサポート