前回は、伊丹十三さんが「13の顔を持つ男」として多彩な力を発揮していた根には、 確かな審美眼をベースにした「高貴」さが備わっていた、ということを簡単にご紹介させていただきました。 その精神を育んだものとは何かを探している折に、こんな対談に出会いました。 浦谷「うん、で、いざ本気で調べようとしたらね、 伊丹さんの履歴書には、ある時期に、 穴というか空白があることに、気づくんです。 糸井「へぇー‥‥、空白。」 ほぼ日刊イトイ新聞 『天才学級のきざなやつ? 「13の顔」を持っていた、伊丹十三さんのこと。』 第4回「天才学級のきざななやつ。」より これは、糸井重里さんが、第1回伊丹十三賞を受賞されたときに組まれた「伊丹十三特集コンテンツ」のひとつ、 テレビマンユニオン副社長・浦谷年良さんとの対談です。 周囲にほとんど語られていない「沈黙」とは、高校の時分、休学と留年をしていたときのことだそう。 こ