「タコイカウイルス」は、2009年夏ごろよりファイル共有ソフト「Winny」で広がりを見せ始めたファイル破壊型のコンピュータウイルスである。ウイルスがファイルの上書きにタコやイカなどの画像を使用することから、通称「タコイカウイルス」と呼ばれている。トレンドマイクロ製品では、「タコイカウイルス」をTROJ_TACOファミリーとして検出対応する。 ウイルス作成者が2010年8月に器物損壊容疑で逮捕されている。国内で初めてコンピュータウイルス作成に同容疑が適用された例として数多く報道され、話題になった。報道によれば、2010年12月9日には同被告の初公判が東京地裁で開かれ、「器物損壊にはあたらず、そういう意図もなかった」と無罪を主張しており、今後の動向が注目されるところである(2010年12月末執筆時点)。 今回の「検証ラボ」ではその「タコイカウイルス」に焦点を当て、ウイルス解析者の目線から一連