国政選挙で期日前投票をする有権者が増えている。今回の衆院選では、公示翌日の11日から15日までの5日間で約410万人が投票し、衆院選で期日前投票が導入された2005年以降で最多。各政党も票固めの一環として力を入れるようになっている。ただ、肝心の投票率は50%台と低迷が続いている。 投開票日1週間前の15日夕。「なまはげ」で知られる秋田県男鹿市の商業施設に設けられた期日前投票所を有権者が次々に訪れた。建設業の佐沢政志さん(60)は「買い物のついでに気軽に投票できる。いつも必ず期日前です」。 男鹿市は昨年の参院選(選挙区)で、投票者のうち期日前投票をした人の割合が69・36%で県内最多となった。 1世帯あたり1・8台の車を所有し、車が主な移動手段。市はここに着目し、住民が車で頻繁に行き来する場所にある商業施設に期日前投票所を設置した。担当者は「住民の普段の動きを熟知することが肝心だ」と話す。