アメリカ社会の「最底辺」に位置するネイティブ・アメリカン これは衝撃的な一冊だ。 居留地では社会への閉塞感からアルコール依存症に苦しむ人が少なくない。 失業率も高く、ナバホ族の37%は貧困線を下回る生活を送っている。 親族にドラッグを売る売人すら存在する。 他のどの人種よりも糖尿病に罹る人も多い。 ある先住民の居留地では5,6人に一人がギャングとなっている。 ネイティブ・アメリカン―先住民社会の現在 (岩波新書) 作者: 鎌田遵 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2009/01/20 メディア: 新書 購入: 2人 クリック: 37回 この商品を含むブログ (14件) を見る これが、アメリカの先住民だったネイティブ・アメリカン(インディアン)の現実なのだ。 自然との共生や精神世界の豊かさを強調されがちなネイティブ・アメリカンの直面している現実を、本書は真正面から描いている。 彼らの