2011年あけましておめでとうございます。 昨年は、文字通り介護に明け、介護に暮れる一年だった。 最初は生活の激変に少しばかりとまどったが、一年も続けているとそれが日常になる。人間とはまことに順応性を内包した生き物で、炊事、洗濯、風呂掃除をしながら、秋葉原と新宿に出勤し、夜間寝る前に書き物をするというこれまでとはまったく違う日常が、以前から続いていたあたりまえの生活のように思えてくる。 三年前なら、土、日は昼過ぎまでごろごろ寝転んでおり、その前日は深夜まで遊びほうけていたのであるが、最近は土曜も、日曜も平日と同じように起き、同じように飯を作り、同じように洗濯物を取り込んだりしている。 当然のことながら、そのほうが生活にリズムが生まれ、体調がすぐれ、頭の回転もすこしはましになったような心持になるのである。介護は確かに物理的には負担だが、精神的には当たり前の家族の姿なのだと思えるようになってき