『代数学は得意だけど,数学基礎論とかさっぱり分からない.論理とかマジイミフ』そんなアナタを対象に,ゲーデルの不完全性定理を解説してみよう! のコーナーです. 論理学と代数学(可換環論)との対応については,檜山さんによる素晴らしい記事があります: 古典論理は可換環論なんだよ - 檜山正幸のキマイラ飼育記 ただ,『論理学といえばまずコレ!』とも言うべき『ゲーデルの不完全性定理』の代数学的表現については書かれていないようなので,ちょっぴり魔が差して,ここでゲーデルの不完全性定理の代数学的な表現を与えることにしました. だが,単にゲーデルの不完全性定理を代数学で表現するだけじゃあつまらない……倍プッシュだ……!というわけで,プラスアルファとして,その他色んな分野との関わりを含めて紹介します. 0. 理論は対応する代数を持つよ!: リンデンバウム代数 まず,論理学と代数学を対応させる第一の架け橋