高級料亭の京都吉兆(京都市右京区)などが、食品衛生法の製造基準に違反し、結着剤で固めた牛肉を使ったローストビーフを販売したとして自主回収を始めたことが26日、分かった。違反を指摘した京都府南丹保健所は「結着剤を使うことで食中毒が発生する可能性が高まる」としており、製造委託先を立ち入り調査する方針。健康被害は報告されていないという。 対象となるのは、同社が丹波ワイン(京都府京丹波町)に製造を委託していたローストビーフ「京都吉兆京都牛ロースト」(1万500円)で、賞味期限が昨年4月17日から今年12月20日のもの。 京都吉兆のオンラインショップで43個を販売したほか、高島屋や大丸松坂屋百貨店など全国約10の百貨店でも販売しており、総販売数は約5千個。このほか丹波ワインでも独自に約140個販売していた。高島屋や大丸松坂屋は商品変更か返金で対応する。 京都吉兆や丹波ワインによると、食品衛生法