〘 名詞 〙 簿記で、事実の確定しない場合、また、どの勘定項目に属するかが不明な場合などに、帳簿整理のため一時的に記帳しておく勘定科目。仮受金勘定、仮渡金勘定などがある。〔英和商業新辞彙(1904)〕 取引が生じた際にどの勘定に記録してよいか未定である場合、あるいは、勘定科目は分かっていても金額が未確定である場合に一時的に記録される勘定をいう。 たとえば、社員に対して出張旅費を概算額で前渡しした場合、勘定科目は確定しているが、社員が帰社して清算するまでは旅費の金額は確定できない。そこで、社員に前渡ししたときには、一時的に仮払金勘定に記録しておき、清算されて金額が確定した時点で、仮払金勘定から旅費交通費勘定に振り替える処理を行う。 仮勘定は期末までに正しい勘定に振り替える必要があり、そのまま貸借対照表に計上することはできるだけ避けなければならない。 [万代勝信]