捜査当局は早い段階からマットに注目していたからだ。トヨタは07年にも、事故車と同じ「レクサスES350」と「カムリ」の一部で、マットの不具合のため計約5万5千台をリコールしている。 ただ、トヨタは「事故車には違うレクサス車用の純正マットが装着されていた」として、現段階では因果関係を否定している。社内には「普通のリコールとは少し違う。当局から指摘があったので対応策を考えたい」(幹部)との声もあり、米当局とは温度差を見せる。 最近の自動車では、アクセルが戻らない非常時の対処法が、わかりにくくなっているとの指摘もある。高級車を中心に普及してきたボタンでエンジンを始動・停止させる車では、走っている最中にエンジンを止めるには、ボタンを3秒以上押し続ける特殊な操作が必要だ。キーを回せばよかった従来の車に比べると、事前に知らなければ実行しにくい。この点が問題だという。 国内ではフロアマットの危険性