運賃の高さから「財布より 定期落とすな 北総線」と言われる千葉県の北総鉄道。耐えかねた住民が行動に出た。別の鉄道と接続する乗換駅まで直行バスを走らせる社会実験をしたところ好評で、4月から地元のバス会社が路線バスを運行する計画だ。■都心まで片道1000円 県北西部に広がる千葉ニュータウンの一角、印西市高花地区に住む主婦(50)は昨秋、北総鉄道を使わず、社会実験のバスで東京都内に出かけた。自宅のある住宅街を出て、新京成電鉄との乗換駅の新鎌ケ谷駅へ直行。運賃は300円。「(北総鉄道の)運賃が高くてめったに遠くに出ない。心が弾みました」 北総鉄道を使うと、運賃は最寄りの千葉ニュータウン中央駅から新鎌ケ谷駅間の約11キロで540円。これに自宅から2・5キロ離れた千葉ニュータウン中央駅に出るバス代を加えると700円超。さらに都心まで出ると片道千円以上がかかる。都内に通学する大学生と高校生の子ども3人の