論理関数や組合せ集合などの離散構造を表す大規模データを計算機上にコンパクトに表現し演算処理を効率よく行う技法は,計算機科学の様々な応用分野に共通する基盤技術として非常に重要であり,現代社会に対する大きな波及効果を持ちます.研究代表者の湊は過去6年間に渡りJST ERATO湊離散構造処理系プロジェクトの研究総括を務め,ZDD(Zero-suppressed BDD; ゼロサプレス型二分決定グラフ)をベースとした離散構造処理系の研究開発とその工学的応用に取り組んできました.列挙・圧縮・索引化の技法と融合させた超高速・大規模な離散構造の演算処理は,世界的にも先駆的な技術であり,しかも実用レベルでも十分通用する性能を有していることから,その方向性は多くの研究者から賛同を得て組織的広がりを見せており,関連研究者による応用分野の研究プロジェクトへの発展に成功しつつあります.これらの研究活動を引き継ぎ,