生命を複雑システムとしてとらえるという考えの基盤には、生物の諸要素とそ れらの局所的相互作用をきめることにより対象を構成できる、という前提があ る。諸要素と相互作用によってまず対象は完全に捕捉される、しかし、その挙 動は、諸要素と相互作用をいくら眺めていても想像できない側面を持ち、それ は「創発」的な挙動としてみなければいけない、というように話が進む。 しかし、この話は、要素間の関係の「推移律」を基礎にしているので、 プラスクワスの懐疑論により、それで生命の全体の存在が確定するわけではな い。複雑システムという形式が、要素とその局所的相互作用で何かが与えられ る、ということを出発点とするものならば、生命を複雑システムとして考える ことは的外れなことになる。 この主張をもう少し説明しよう。複雑システムという言い方には 要素Aと要素Bが直接的相互作用をもち、要素Bと要素Cとが直接的相互作用 を
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