北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が7日、義理の弟である張成沢(チャン・ソンテク)労働党行政部長を国防委副委員長に昇進させてナンバー2にしたことで、三男・金ジョンウン氏への「3代世襲」作業を中断したか速度調整に出た、という分析が出ている。 しかし、北朝鮮指導部が最近、頻繁に労働党中央委員会と政治局を強調していることから、ジョンウン氏がすでに労働党高官職を担い、後継体制の構築を図っているのではないかという、逆の見方も流れている。 ●張成沢カードを出した理由は? 梨花(イファ)女子大学統一学研究所の李スンヨル研究委員は8日、「北朝鮮が、強盛大国の門を開くと公言した12年までに後継問題を終えるには、今の時点で後継者が公式化されていなければならない。金総書記が、最高人民会議に直接提案する形で張部長をナンバー2に登板させたのは、血統継承をあきらめ、張部長への権力継承を念頭に置いた可能性もある」