シンガポール行き帰りの飛行機の中では読書。どの本も面白かった。特に、ダン・アリエリー著『ずる-嘘とごまかしの行動経済学』。人がずるをするのは合理的な損得計算に基づくというよりも、それ以外の一見非合理的とも思われる理由に基づくという事を様々な実験により筋道立てて論証して行く本。内部統制に携わる人なら一読の価値あり。自分の仕事にも生かせるであろうところが多々あった。 一般的に受け入れられている犯罪モデルの一つとして、SMORC (Simple Model of Rational Crime. シンプルな合理的犯罪モデル)という一つの仮説がある。これによると、人は単純に不正に手を染める事によるリターンとそのコスト(発覚したばあいの代償とその確率)を天秤にかけて不正を犯す。なので、リターンが大きければ大きいほど不正が増え、発覚のリスクが少ないほど不正が増えるという事になる。ただ、現実はそんなに単純
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