こないだ学食で、同じ研究室所属の後輩四人が飯食っているところを遠巻きに目撃したのだけれど、その輪の中に入ろうか入るまいか迷ったあげく、結局最初っから知らなかったフリをしてそこを後にした。 今年で、この大学のキャンパスで過ごす夏は六回になる。6年生にもなると、本人がどう思おうと、周囲からは多少でも敬われてしまう。 なんつーか、僕が輪に入っただけで場が変わってしまうのがわかるわけだ。 その彼らは学部の3年生だから、現役だと仮定すると年齢、学年で3年違う。3年というのは、社会に出てしまえばそれはそれでちっぽけな差なのかもしれないが、幸か不幸か僕の後輩君たちは、その辺の礼儀ができているほうなため(政治が巧いと言うべきか?)、そんな「ちっぽけな差」であろうと、大切にしてくれる。変な話、確実に場が「あらたまってしまう」のだ。 僕にとっては、それはそれで困ってしまうのだ。これはまるっきり「シュレーディン