タクシードライバーが語る幽霊現象が大反響を呼んだ災害書ベストセラー。亡くしたわが子を想い慰霊碑を抱きしめる母親たち。土葬した672人ものご遺体を掘り起こし改葬した葬儀社員ほか,被災地の悲しみに満ちた別れのプロセス,生と死のはざまで交差する霊性に初めて迫る8編。 ◆書評掲載一覧 呼び覚まされる霊性の震災学――目次 まえがき 第一章 死者たちが通う街 タクシードライバーの幽霊現象 工藤優花 第二章 生ける死者の記憶を抱く 追悼/教訓を侵犯する慰霊碑 菅原 優 第三章 震災遺構の「当事者性」を越えて 水上奨之 第四章 埋め墓/詣り墓を架橋する 「両墓制」が導く墓守りたちの追慕 斎藤 源 第五章 共感の反作用 被災者の社会的孤立と平等の死 金菱清 第六章 672ご遺体の掘り起こし 小田島武道 第七章 津波のデッドラインに飛び込む 消防団の合理的選択 小林周平 第八章 原発避難区域で殺生し続ける 伊