「テレワーク」の可能性が語られるようになってから久しくなります。少なくとも十数年にはなるでしょう。にもかかわらず、その成功例はまだ見えていません。その理由は何なのでしょうか? 技術か、コストか、それとも、文化的、心理的障壁なのでしょうか? 「テレワーク」のメリットは繰り返して語られてきました。最大のメリットは、勿論「通勤時間の節約」です。東京近郊に住んでいる人達の場合は、往復で平均二時間から三時間にも及ぶといわれる満員電車での通勤は、疲労の蓄積を招いて生産性を低めるだけでなく、家庭をも破壊しかねません。「テレワーク」が実現すれば、この問題を一気に解決するだけでなく、「育児」や「両親の介護」を「仕事」と両立させることも可能になるでしょう。 製造工場での勤務やサービス現場での接客業務と異なり、オフィスワークやソフトウェア関連の仕事は、他のオフィスワーカーやコンピューターシステムとのコミュニケー