はじめに 復活しました。まずは基本に戻って、物語について考察します。よくあるようにオチのパターンを並べてみたりするのではなく、そもそも物語にはなぜオチが必要なのか、あるいは必要ないのか、ということを考えます。今回はゲームの手ではなくゲーム自体を考えます。 射精説 物語はなぜオチが必要なのか、という疑問に性急に答えるなら、性交の比喩が明快だろう。即ち、オチのない物語は射精のないSEXのように散漫なのである。ただし、セックスレスの夫婦が増加しているという話もあるし、オチどころか物語も実は必要ないのかもしれない。これをもうちょっと格好つけて言うと、物語のファロセントリズムということになる。 散文的・韻文的 しかしこの喩えだけで終わってはあまりにも早漏的だろう。上で言ったことを丁寧に言いなおすと、物語の作り手は男性が多く(だから女流作家という有徴の肩書きがある)、物語も男性社会の目的論的な傾向を継