本は「日本ばちかん巡り」。 山口文憲というライターの書いた日本の宗教施設訪問記。 「芸術新潮」で90年代前半に連載されていたもの。 僕も宗教施設を訪ねるのが好きで、これまで、伝統宗教の聖地の他に、天理教、PL教、大本などいろいろな新宗教の聖地に行ってきた。ありえないくらい巨大な建物や、ふだんの生活では出会わない人たち、なんだか独特の雰囲気など、日本にいながら、地域や時代を超えたトリップ感覚が味わえるのがけっこう気に入っている。 で、この本。まったく同じコンセプトで、伊勢神宮から天理教、大本、崇教真光、真如苑など計14カ所の宗教の聖地を訪ねている。 印象に残ったのは、善隣教。福岡を中心とする修験道系の新宗教なんだけれど、大祭での「ひょっとこ音頭」や「やります!」ポーズなど、なんだか少し気の抜けた感じが良い。宗教指導者の個性が新宗教の場合、如実に形として現れるので、その指導者が個性的であればあ