数学における群(ぐん、英: group)とは、ある二項演算とその対象となる集合とを合わせて見たときに結合性を伴い単位元と逆元を備えるものをいう。数学において最も基本的と見なされる代数的構造の一つであり、数学や物理学全般において、さまざまな構成に対する基礎的な枠組みを与えている。群はそれ自体が研究対象であり、その領域は群論と呼ばれる。 群の概念は、数学的対象 X から X への自己同型の集まりの満たす性質を代数的に抽象化することによって得られる。この集まりは X の対称性を表現していると考えられ、結合法則・恒等変換の存在・逆変換の存在などがなりたっている。集合論にもとづき X が集合として実現されている場合には、自己同型として X からそれ自身への全単射写像を考えることになるが、空間や対象の持つ構造に応じてさらに付加条件を課すことが多い。例えば、ベクトル空間 X に対してその自己同型写像の集