江戸末期・明治初期の日本の姿がカラーで――。明治初期の写真家・着色技師・日下部金兵衛(くさかべ きんべえ)の作品が、ニューヨーク公共図書館のアーカイブに収められている。カラーでよみがえる、日本の風景が新鮮だ。 日下部金兵衛は、日本に移住していたイギリスの写真家フェリーチェ・ベアト(1832-1909)が開いた横浜の写真館で、写真に色をつける「着色技師」として働き、ベアトの弟子となります。そのことを契機に、1881年(明治13年)頃に自らも写真館を開き、写真家として独立します。顧客の多くが西洋人であったため、仕事上は西洋人が発音し易いKimbei (キンベイ) という呼び名を用いていました。 (東京富士美術館「明治の着色写真 Kimbei Kusakabe」より)