1707年、イングランドと合体し大ブリテン王国を形成したスコットランド。それから300年余りたった今、ウェールズ、北アイルランドも含めた4つの地方で構成される英国から独立するのか、それともとどまるのかをめぐり侃(かん)々(かん)諤(がく)々(がく)の議論が起きている。独立を党是とする地域政党・スコットランド民族党(SNP)が昨年のスコットランド議会選で初めて単独過半数を獲得、2014年秋に独立を問う住民投票を行うためだ。(エディンバラ 木村正人) スコットランドの“首都”エディンバラから列車で50分のベリック・アポン・ツイードは、イングランド最北端にある人口約1万1500人の古びた港町だ。 北へ4・5キロ戻れば、スコットランドとの境界がある。青地に白くXと染め抜いたスコットランド旗がはためき、境界には石垣が築かれていた。 もともと大麦や羊毛、サケを輸出するスコットランド王国の港として栄えた