危険ドラッグ乱用者による交通事故を防ぐため、警視庁が、自転車の道交法違反者でも、将来、車で事故を起こす恐れがある場合には運転免許を停止する方針を固めた。6月に東京・池袋で7人が死傷する事故が起きたにもかかわらず、都内の危険ドラッグ絡みの事故は増加。危険ドラッグの成分の過激化も進んでいるとみられ、警察当局は法律や条例を駆使して「乱用者の排除」を目指す。 ■前年の3倍に迫る 10月27日未明、東京都目黒区の交番前を歩行者のようなスピードで遅く走る乗用車が通った。乗用車はガードレールに衝突。目黒署員が駆けつけたところ、運転していた男の所持品から危険ドラッグが見つかり、男は道交法違反(過労運転等)容疑で現行犯逮捕された。 今年の危険ドラッグによる交通事故は都内だけで24件目。池袋で危険ドラッグを直前に吸引した男が運転する車が暴走し、7人が死傷した事故が起きた6月までは5件だったが、7月以降、急増し