確率の順列・組合せの中でも「重複組合せ」は教える側にも教わる側にもやっかいな問題ではある。公式としては、 で済んで(済ませて)しまうが、具体例での説明からこの公式への結びつきがしにくく、演習問題になると使い方さえ分からなくなってしまう。 教科書の扱いもしたがってずいぶん苦労しているようで今回の指導要領では(研究問題として載せてあり)扱われなくなってしまった。しかし、傍用問題集などをみると触れているものも多く、場合の数の求め方の基本が「要領いい数えあげ」という結論になるなら組合せの応用として重複組合せはもちろん出題されるわけである。ではその実際の指導法はというとやはり難しい。そこで、教科書で扱われていたものも含めてすこし考察してみよう。 まず、昭和50年台に教科書で扱われていた解法を示そう。 順序組分配法 たとえば1,1,3を選んだ場合を(1,1,3)と組で表す。このとき、(a,b,c)をa