(後編はこちらから) 書体には、それぞれの持ち味を最大限発揮できる「本文=適所」があるってご存知ですか? それぞれの作品にふさわしい書体選びを、神品「ヒラギノ体」の創始者が伝授します。 この講演は今回で二度目の開催になるんですが、前回も参加された方、いらっしゃいますか? 1/4ぐらいしか手が挙がらない。あんまり評判良くなかったんじゃないですか?(会場笑) 今回は、「書体の適材適所」というテーマでお話しします。どのような小説にどの書体を選べばいいのか、一緒に考えていきましょう。 まず、「ふさわしい書体」というものの分かりやすい例として、様々な特殊書体をご覧いただきます。これらの書体が一体何のために作られ、どういった特徴を持っているのか一つ一つ見ていきましょう。 これは何と呼ばれる書体でしょうか(図1)?「古今亭」と書いてあるぐらいですから寄席に使われる書体で、ずばり「寄席文字」といいます。江
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