東日本大震災の発生から2月あまりが経ちました。震災・津波そのものの惨禍にくわえて、福島の原子力発電所の事故による避難生活や不安もまだ続いています。被災された方々や地域への救援活動はなお継続されなければなりませんし、復興を目指す国や自治体の計画は未だ途上にあります。 東京大学では「東日本大震災に関する救援・復興支援室」が、その遠野分室とともに活動を行っています。また、何より大学らしいあり方として、教職員や学生が各個人の思いを込めて、そしてそれぞれの専門性を生かしながら、自発的な救援・復興支援活動を展開しています。 このような活動にあたって、技術や制度の活用、産業や社会のあり方の模索など、知恵と工夫が重ねられています。その中で、それらを使いこなし、また未来に向けて意味あるものとするバックボーンが、「生きる。ともに」という基本理念であると、私は信じています。 このたびの大震災によって、私たちは、