中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 教育現場には「二つのカリキュラム」が存在すると言われています。 ひとつは、あなたが「本来教えようしているもの」。 これを仮に、フォーマルカリキュラム(顕在的カリキュラム)とよびましょう。 たとえば、算数の授業ならば算数。文章表現の授業であれば、作文技術。あなたが、意図的かつ綿密につくったプランのもとに、学習者に伝えようとしているものが、フォーマルカリキュラムです。 しかし、あなたは、フォーマルカリキュラムを教える一方で、「もうひとつのカリキュラム」を同時に伝えていることになります。望むと望まないとにかかわらず、あなたは、学習者にフォーマルカリキュラム以外の「何か」を教えている。その「何か」から、あなたは決して逃れる