発情期における負け犬と負け猫の悲哀。 防衛機制を展開してごまかせる人間達と比べれば、彼らには逃げ道が無い。 勝ち負けだの幸不幸だのを評価する基準が、唯一繁殖しかない。 ただ負け犬や負け猫は、ただモテなくて、ただ欲求不満で、さかりだけはついている。 無論、防衛機制すら持たない犬や猫には、ブンガクなんて発明品も無い。 確かに彼らは悩んだり考えたりすることはないし自殺もしないかもしれないが、 遺伝子に誘導された本能的欲望が満たされないことは、考えない雄犬・愚かな雄猫にも 幾ばくかの苦しみを与えていることだろう。