化石燃料の中ではCO2排出量の少ない天然ガスを利用した「ガスコンバインドサイクル発電」。以前に比べ、同じ量の燃料から数倍の電力をつくり出すことができるようになった、その実力とは? 更新日:2009年06月05日 電力の技術 前回の記事で触れた「石炭ガス化複合発電」(IGCC)では、まず燃料の石炭を「ガス化」して、複合発電(コンバインドサイクル発電=後述)を行います。そうすることによって発電効率(投入したエネルギーをどれだけ電気に変えられるか)が大幅に向上し、地球温暖化の“主犯”とされる二酸化炭素(CO2)や、石炭火力発電で問題になる硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)の排出も抑制できるというものでした。 ところで、複合発電にははじめからガス(天然ガス)を使って電気をつくるシステムもあり、こちらはすでに稼働しています。今回は、この「ガスコンバインドサイクル発電」を取り上げてみたいと思