第2回目の記述に先立って、何故このような一見ありふれた作業工程について記述する気になったのかについて冒頭触れておきたい。 その意図を共有していただければ、この論考もより強い関心を持ってもらえると思う。 まず1つには、木工家具制作におけるスタイルに関わることなのだが、いわゆる“手作り”木工と称する木工のスタイルにおいては、仕上げ加工の手法についてのこだわりが少なからぬ要素を占めていると思われるが、“手作り”木工における仕上げ加工の手法とは言っても実に様々なプロセスがあるというのが実態であり、ここで一度、仕上げ加工工程のサンディングというものについて(鉋での仕上げとの対比において)整理しておきたい、という動機があった。 2つには、未熟な職人に傾向的に見られることとして、「サンディングぐらいだったら上手くできます」と言われるものの、実はそのほとんどがサンディングというものがどのようなものであるか
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