アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長国の政府系投資持ち株会社ドバイ・ワールドが5兆円を上回る全債務の支払い繰り延べを債権者に要請した。これを受け、ペルシャ湾岸市場の全体で投資家心理が動揺している。ドバイの繰り延べ要請は、2001年のアルゼンチン以来の国債デフォルト(債務不履行)につながる恐れがある。 590億ドル(約5兆1100億円)の債務を抱えるドバイ・ワールドは25日、返済繰り延べの交渉を進める間、全債権者に「停止合意」を求めた。これを受け、カタールやサウジアラビアなど湾岸諸国の国債保証料が6月以降で最大の上昇を記録した。ドバイ・ワールドの不動産開発部門ナヒールの債券は12月14日に償還期限を迎える。CMAデータビジョン(ロンドン)によると、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)によるドバイ国債の保証コストは1.2%上昇し、4.38%に達した。 マトリックス・コーポレート・キャ