昨今はAKB48の総合プロデューサーとしての顔ばかりが目立っているが、肩書や実績を並べると、枚挙にいとまがない。己の立ち位置を変幻自在にかえながら、時代を見据え、時代を動かし、時代を変える。100を超えるプロジェクトを抱える秋元康は、ふだん何を考え、どう決断を重ねているのか。その日常に密着し、その思考回路に迫る。 Photos & Text: Kosuke Kawakami @ GQ Illustration: Shun Sudo @ HUESPACE 責任を取れる仕事だけしよう 監修、企画、プロデュースなど、世の中には、仕事の実態が見えないが、使う方にしてみれば便利な肩書がある。タレントが“プロデュース”したファッションブランドや商品、著名人が“監修”した書籍や飲食メニュー。かかわりの濃淡はさまざまだろうが、なかには名義貸し的なケースも少なくないというのは、業界の常識と言っていいだろ