宇宙の成分の4分の1を占めると言われながら、直接観測することができなかった謎の物質「暗黒物質」について、国際的な研究グループが、暗黒物質の痕跡を捉えた可能性があると発表しました。今回、痕跡が捉えられた可能性のある暗黒物質は、宇宙のあらゆる場所に存在すると考えられていますが、直接見ることも感じることもできない未知の物質です。 暗黒物質は、私たちが生活している場所にも飛び回っていると考えられますが、光を出さず、私たちの体でも部屋の壁でも何でもすり抜けてしまいます。 この存在は、今からおよそ80年前、スイスの科学者、フリッツ・ツビッキーが考え出しました。 ツビッキーは、たくさんの銀河が集まった銀河団を観測していました。 すると、銀河団の中を動いている一つ一つの銀河が、見えない物質による強力な重力によって引っ張られ、飛んでいくことなく、銀河団としてまとまっていることを見つけたのです。 この見えない