著者岩田健太郎は、島根医科大学(現・島根大学医学部)卒、神戸大学教授にして、医師。対談者のうち、一人は鷲田清一で、京都大学文学部卒、大阪大学総長を経て大谷大学教授、専門は、臨床哲学、現象学、倫理学。もう一人は、内田樹で、東京大学文学部卒、神戸女学院大学名誉教授、専門は、フランス現代思想、武道論、教育論。 第一部は、鷲田清一と岩田健太郎との対談で「医療はラクビーチーム型で」と題して、医者はリーダーとして「ゴールに向かってボールを持っていくわけですが、自分にはとても手に負えないと思ったら、後ろの人にボールを回さなければならない。」そして、患者が少しでも快適に過ごせるようにすることが、必要ではないかと説いています。つまり、後ろにパスしながら前に進んでいくことだとしています。 第二部は、内田樹と岩田健太郎の対談で「自分の身体の声を聞く」と題して、地域医療と高度医療の棲み分けを提言しています。急性期
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